SNS広告とは、LINEやInstagram、X(旧Twitter)、TikTokなどのSNSプラットフォームに配信する広告のことです。狙ったターゲットに効率よくアプローチできるWebマーケティング手法として多くの企業が採用しています。コストをかけて広告を出すからには費用対効果をしっかりと高めていきたいところですが、そのためにはどんな施策が必要なのでしょうか? 本稿ではSNS広告の成功事例をもとに、費用対効果を高めるためのポイントを紹介します。
自社のSNS広告の費用対効果を測定する指標
まずSNS広告の費用対効果がどれほどあるのかを知るためには、いくつかの指標を参照する必要があります。それぞれの指標によって見るべきポイントが異なるため、詳しく説明していきましょう。
CPA(顧客獲得単価)
CPAは「広告費用÷CV数(コンバージョン数=物品購入や資料請求など、サイト訪問者が広告主にとって成果となる行動をとった数)」で求めます。顧客1人を獲得するのにかかった費用を指し、CPAの値が低いと費用対効果が高いといえます。
ROAS(広告費用回収率)
ROASは広告費用に対して、広告経由でどれだけの売上があったかを見る指標です。下記計算式、
ROAS(%)=売上÷広告費×100
で求められます。売上に対しての広告の貢献度が把握できる指標で、ROASが100%を下回ると赤字を意味します。その場合は早急な改善か、広告撤退の検討が必要になるでしょう。
ROI(広告費に対しての利益率)
ROASが単純な売上率を算出するのに対して、ROIは投資した広告費に対してどれだけ利益が得られたかを計算します。一般的なROIの計算式は、
ROI(%)=利益÷投資×100
ですが、広告運用でのROIは、
ROI(%)=(平均利益単価×CV-広告費)÷広告費×100
となります。
ROIを見ればどれだけ採算が取れたのがわかりますが、あくまでも投資額に対しての割合です。そのため一見ROIが高くても、投資額が少なければ実際の割合も少なくなる場合があるので注意しましょう。
KGI(最終的なゴール・目的)
KGIは計算式で出すものではなく、企画全体の最終的に目指すべきゴールや目的を表す指標です。たとえば、「本年度中に売上額を2,000万円まで伸ばす」や「3ヵ月以内にPV数を50%アップする」といった目的がKGIに該当します。
KPI(KGIを達成するのに必要なプロセス)
KPIはKGIを達成するために必要な過程を示す指標です。KGIが「本年度中に売上額を2000万円まで伸ばす」なら、それを達成するための手段として「〇月までにROASを40%増加させる」といった内容が該当します。
KGIとKPIは一見似ていますが。KGIは「目的」、KPIは「手段」と考えるとわかりやすいでしょう。
SNS広告の成功事例
ここからは、実際にSNS広告を活用したマーケティングで成功している事例をご紹介します。
JAあぐりタウンげんきの郷
愛知県にある「農と食、環境と福祉、文化」をテーマとした複合施設・げんきの郷では、季節ごとの野菜や果物を購入できる場所として定期的に利用してくれるユーザーを増やすことが課題になっていました。
そこで、ユーザーが常にげんきの郷の情報に触れる状態を作るため、InstagramとFacebookでの広告を実施。Instagram広告では、配信後約1ヵ月でフォロワー数が380増加しました。直近のオーガニックのみでは100弱の増加なので、4倍近くの効果があったことになります。LPをInstagramのプロフィールにすることで、新規LP制作のコストも抑える工夫も。
※弊社のSNS広告運用支援の実例です。
NTTファイナンス株式会社
NTTファイナンス株式会社では、人々のシニアライフをサポートするためのファイナンシャルプランニングアプリを提供しています。
インストール単価を改善すべく、Meta社の「Advantage+ アプリキャンペーン」という広告を利用しました。Facebook、Messenger、Instagram、Meta Audience Networkといった複数のサービスに広告が配信される同サービス。 NTTファイナンス株式会社では、広告を見ていないグループに比べ、広告を見たグループの新規インストール単価が1.9倍向上するという結果を得られています。
※情報提供:NTTファイナンス株式会社
SNS広告の成功は「成功事例の分析」と「指標測定」がカギ
げんきの郷とNTTファイナンス株式会社のSNS広告はともに、広告出稿から的確に運用したことにより、しっかりと数値で見える成果を上げています。費用対効果が高めることができれば、利益も上がりやすく、あらゆる事業や企画が成功しやすくなります。
成功例から見えるSNS広告のポイントを参考にSNS広告の効果を高め、CPAやROAS、ROIなど最初にご紹介した指標で逐一効果測定をおこなえば、費用対効果を高めることは難しくありません。ポイントを実践しつつ、指標に基づいた効果測定で自社のSNS広告を成功に導きましょう。
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