2024.03.14

4P分析を広告配信に活かす方法

4P分析を広告配信に活かす方法

はじめに

4Pはマーケティングの施策の際に活用するフレームワークです。Product(製品)、Price(価格)、Promotion(プロモーション)、Place(流通)の頭文字を取って4Pと呼ばれています。

広告配信を行う際に有効なフレームワークですが、4Pのプロモーションだけ切り取って考えている方はとても多いです。(実はプロモーション以外の3つのPを考慮することはとても重要です)

本記事では4Pによる情報整理が広告配信にどのように活かされるかを紹介します。

4Pというフレームワークについて知りたい方、4P自体は知っていてもどのように活用すれば良いのかわからない方向けに解説しておりますので、是非マーケティング施策の参考にしてください。

4Pとは

まず4PのProduct(製品)、Price(価格)、Promotion(プロモーション)、Place(流通)について解説します。

Product(製品)

Productは実際に販売するものやサービスのことを指します。
その製品がターゲットとしている具体的な顧客、その顧客が抱える問題点やニーズ、そしてその製品がそれらをどのように解決するのかを整理しましょう。また競合他社の製品と比較した場合に、自社製品の独自性や強み、優位性は何か、その差別化要素を明確にします。そして、自社製品群全体の中で、その製品がどのような位置付けにあるのか、他の製品との関連性や相互補完性を考慮に入れた上で、製品の戦略的な位置付けを決定します。

Price(価格)

価格設定に関しては、製品で検討した内容と同様に競合との比較や自社製品の中での位置付けが重要な考慮事項となります。競合と比較してどのような価値を提供しているのか、また自社製品群の中でどのようなポジションを占めているのかを評価することで、適切な価格設定が可能になります。また、製品が生み出す価値やベネフィットがどれくらい顧客の支払う金額の対価として相応しいかも考慮しましょう。

Promotion(プロモーション)

プロモーションでは、どのように自社の製品を市場に認知してもらうかを検討します。広告といってもその形式は非常に多様で、インターネット広告、テレビCM、交通広告などさまざまな手法を選択できます。また、広告を配信する際には製品の売上や事業のフェーズからどれくらいの広告費を投じるべきかを検討することが重要です。

さらに、プロモーションを「販売促進」として考えると、広告を打つ方法(HOW)だけでなく誰に(WHO)、何を(WHAT)伝えるべきかも考慮する必要があります。ターゲットとなる顧客層を明確に定義し、その顧客層が必要とする情報をどのように伝えるかが重要となります。この点については後ほど詳しく解説します。

Place(流通)

流通で考えることは製品の流通経路や販売方法についてです。販売する場所は実店舗か通販か、実店舗だとしたらどこに販売するか、通販なら自社サイトにするかECモールを使うかなど検討軸は多数に渡ります。実店舗か通販かという2択ではなく、実店舗で商品を実際に確認してから通販で購入する(これをショールーミングと言います)ユーザーも存在するので、自社の製品に合った流通を考える必要があります。

4Pを広告配信に活かす

4Pはマーケティング施策を考える際に非常に有効なフレームワークです。情報を整理して終わるのではなく施策と連動させましょう。ここからは4P分析を広告配信に活かす方法について解説していきます。

先ほども少し言及しましたが、広告を検討する際に4Pのプロモーションのみを考える人、つまりどうやって広告を配信するかということだけ考える人が多いです。これは最近SNSが流行っているという理由から、Instagramで広告を配信するようなものです。
効果が全く出ないわけではないですが、効果を出すために検討すべき項目は他にたくさんあります。広告配信における抜け漏れをなくすという点で4Pの項目を検討することは大変有効です。

プロモーション以外のProduct(製品)、Price(価格)、Place(流通)が広告配信においてどのように活用できるかを見ていきましょう。

4Pをターゲット選定に活かす

「自分の利用している媒体やよく目にする広告枠で広告を配信したい」、「最近流行りのメディアで広告を掲載すると効果が上がるのではないか」という考えから広告を検討するといったように、プロモーションを先行して考えてしまうと限られた手法によって認知を広げることになります。それゆえ媒体選定前のターゲット選定が必要となるのです。

そして広告配信するときのターゲットが配信しようと考えているメディアに適しているかどうかを判断するのに4Pによる情報整理は役立ちます。
例えば製品(Product)が男性向けであれば男性にリーチするような広告を配信しなければなりません。またPrice(価格)が高価格帯の商品であったり、Place(流通)が特定のエリアのみであったりする場合はそれぞれ広告配信時のターゲットは変わってきます。

4Pで整理した情報をもとにターゲットを選定する際のコツはターゲットを具体的にすることです。例えば高価格帯の製品を考える際のターゲットとして、「高価格帯だから高所得者」と定義するか、「高価格帯でも購入してくれるこだわりの強い人」と定義するかでターゲット選定後の広告配信内容は変わってきます。

特にWeb広告では媒体毎に細かいターゲティング設定ができるので、ターゲット情報を具体的にすると媒体選定もやりやすくなります。

4Pを媒体選定に活かす

媒体検討を行う場合は、ユーザーが製品を欲しいと思ってから購入を行うまでの流れを可視化しましょう。

例えば新車販売の場合

車を欲しいと思う

Web上で情報収集(Googleで検索する、YouTubeで検索するなど)

ディーラーへ行く

試乗

購入

といった流れが想定されます。
ここで4Pの情報整理と媒体選定がつながります。

例えばPlace(流通)から考えるとディーラーに行くことのできる距離にいる人に広告を配信する必要があり、一般的には商圏に広告を配信しようということができます。媒体選定の際はその媒体が商圏に合う広告を配信できるかどうかを確認しましょう。Web広告の多くは県単位、もしくは市区町村単位でターゲットを絞って配信することが可能なので、広告配信エリアを細かく区切りたい場合には積極的に利用すると良いです。

またProduct(製品)の伝えたい内容によっても配信媒体は異なります。車の性能やイメージを伝えるためには動画を利用した方がユーザーにとってわかりやすいので、動画で配信できる広告媒体を選定する必要があります。また、動画を制作するコストを削減してキャンペーン情報だけ伝えたいなら静止画の広告媒体も効果的です。

ちなみに新車のプロモーションで動画広告を配信したいとなった場合、

上記で挙げた購入の流れを加味すると

媒体:YouTube(動画広告)
ターゲティング:車購入に関するキーワードを検索したユーザー
エリア:ディーラーの商圏

が有力な広告配信の候補となります。

クリエイティブ作成

最後に4P分析を広告のクリエイティブ作成に活かす方法について解説します。広告のクリエイティブは主にテキスト、静止画、動画のことを指します。

それぞれのフォーマットによって伝えられる内容や特徴は異なることに加えて「どの配信面でどんな気持ちの人が広告を閲覧するのか?」ということを念頭に置いてクリエイティブを制作する必要があります。その際、4Pのフレームワークによる情報整理は有効的です。

Product(製品)、Price(価格)の情報をクリエイティブに反映させる場合は、その特徴がユーザーにとって必要な情報かどうか、また他社と比較した場合に優位であるかどうかを検討する必要があります。4Pで整理した情報をそのままクリエイティブに反映してしまうと、情報量が多すぎて何を伝えたいのかわからなくなってしまいますし、ユーザーが検討軸にしていない情報を訴求することにつながります。

また、Place(流通)に注目して、自社の製品をECモールで販売している場合を考えてみましょう。その場合、広告の配信先として有力となるのはエンドユーザーが購入できるECモールです。「どの配信面でどんな気持ちの人が広告を閲覧するのか?」を考慮すると、ECモール内の検索キーワードに対してどのような広告を出すのかを検討する必要があります。

例えば「製品名 価格」、「製品名 最安」といったキーワードに対しては価格に関するクリエイティブ、「サービス名 エリア名」といったキーワードに対してはエリアに関するクリエイティブを制作すると効果は高いです。

おわりに

今回は4Pについて、広告配信と関連づけて解説してきました。
情報整理のためのフレームワークは4Pだけではなく様々な観点から行うと良いので、フレームワークの選択が自社に合っているのかは仮説検証を繰り返しながら確認していきましょう。

とはいえ実際に広告配信のための情報整理しようとすると自社で完結することはなかなか難しいです。
「広告配信時の情報整理から提案して欲しい」「今のマーケティング施策に手応えを感じていないので相談に乗って欲しい」などどんな形でも構いませんので、シーエムスタッフにお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら
https://cmstaff.co.jp/contact/

この記事を書いた人

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