HOME/マーケティングブログ/TikTok/TikTok広告の費用はいくらから？成功事例や運用の注意点も解説

TikTok広告の費用はいくらから？成功事例や運用の注意点も解説

公開日：2025.02.25
最終更新日：2025.03.11

TikTok

TikTok広告とは

TikTok広告とは、ユーザーが短尺動画を投稿するTikTokに配信される広告です。高いエンゲージメント率と拡散力を持ち、10~20代の若年層にリーチできる点が特徴です。広告フォーマットやターゲティングが豊富で、企業のプロモーションに効果的です。

TikTokとは

TikTokは、短尺動画の投稿や共有ができるSNSです。ユーザーは最大10分までの動画を撮影し、音楽やエフェクトを加えながら簡単に編集できます。

ユーザーの興味・関心に基づいた動画が次々と表示されることが特徴です。また、ハッシュタグチャレンジを通じてコミュニティが活発に形成されており、参加型のコンテンツが盛り上がっています。

若年層を中心に人気が広まりましたが、最近では年齢層が広がり、企業がマーケティング戦略として積極的に活用しています。TikTokは、エンタメから情報発信、ビジネスまで、多様な使い方ができるプラットフォームとして世界中で注目されています。

TikTok広告の特徴

TikTok広告の特徴は次の3つにまとめられます。

視覚的インパクトが強い：ユーザーのスクロールを止めるのに効果的な短尺の動画形式
若年層を中心としたユーザー層：10代～20代への高いリーチが期待できる
高いエンゲージメント率：他のSNS広告に比べ、広告からのアクション率が高い

家具・インテリア用品でおなじみのニトリでは、生活者目線で伝える動画をTikTok広告で配信しました。その結果、若年層の来店が前後比2倍に増加しました。

@luna___room___ 春から新生活のみんな、寝具はもう決めた？寝具って入居初日に絶対必要だから、ラクに受け取れてすぐに使えるマットレスが便利！ニトリのシングルマットレス(ZERO EM)チェックしてみてね🙆‍♀️ #一人暮らし #ニトリ #新生活 #pr ♬ U MAKE ME GO – Who’s That Girl?

（参照：ニトリが新生活者向けTikTok施策若年層の来店が前後比2倍に）

TikTok広告の種類

TikTok広告の種類は、主に4つあります。

インフィード広告
- TikTokアプリの「おすすめ」に表示される広告です
- 5〜15秒程度の動画広告で、ユーザーが「いいね！」や「シェア」、「コメント」ができます
起動画面広告
- TikTokアプリを起動する際に全ユーザーに表示される広告です
- 画像は3秒、GIFは3〜5秒間表示され、広告内にリンクを設置できます
ハッシュタグチャレンジ広告
- 企業が「#（ハッシュタグ）」を設定し、ユーザーがその「#」を付けた動画を作成・投稿を促す広告
- 「ユーザー参加型」の広告で、ブランド認知を高め、SNS上で話題を作りたいときに効果的です
ブランドエフェクト
- 3DやAR（現実世界を仮想的に拡張する技術）といった高度な画像認証技術を用いた広告

TikTok広告の種類を正しく理解することで、広告効果を最大化することができます。

TikTok広告の種類については下記の記事でもご紹介しています。

TikTok広告の効果とは？知っておきたい広告の種類やメリットを紹介

TikTok広告の費用

TikTok広告の費用相場は、広告の種類や課金方式によって異なります。課金方式を理解することで、予算内で効果的に広告を配信することができます。

TikTok広告の課金方式

TikTok広告では、以下の課金方式が採用されています。

期間契約型 (CPD)：1日単位で広告枠を固定料金で購入する課金方式
- 定められた配信期間に広告を独占的に表示でき、ブランド認知度向上やキャンペーン告知に最適
クリック課金型 (CPC)：ユーザーが広告をクリックしたときに課金される方式
- クリック数に応じて費用が発生するため、費用を抑えつつ効果を狙いたいときに最適
インプレッション課金型 (CPM)：広告が1,000回表示されるごとに課金される方式
- 表示回数を重視するため、ブランド認知度の向上を目指すキャンペーンに最適
最適化インプレッション課金型 (oCPM)：CPMを基礎に、コンバージョンやクリックを達成しやすいユーザーに表示する課金方式
- コンバージョンやクリックしやすいユーザーに対して配信することで、より効果的な広告配信が可能
再生課金型 (CPV)：ユーザーが一定時間以上再生した場合に課金される方式
- 表示ではなく、実際に動画を視聴したユーザーに対して費用が発生する

各課金方式の特性を理解し、広告の目的に合ったものを選ぶことが重要です。

TikTok広告の費用相場

TikTok広告の費用は広告形式ごとに異なります。以下は代表的な広告形式の費用感です。

広告形式	費用相場	主な目的
インフィード広告	10～30万円/月	ターゲット層への自然なリーチ
起動画面広告	100～200万円/月	短期間で広範囲に認知を広げる
ハッシュタグチャレンジ広告	500万円～	話題性を高め、SNS上での拡散を狙う
ブランドエフェクト	500万円～	自然な形でブランド認知度を高める

これらの費用相場を参考に、自社の広告目的や予算に合った形式を選ぶとよいでしょう。

TikTok広告の費用対効果

TikTok広告の費用対効果を高めるには、以下の3つのポイントが重要です。

適切なターゲティングを設定する
- 年齢・性別・地域・興味関心など、詳細なターゲティングで無駄な費用を削減
クリエイティブの質を向上させる
- 動画の冒頭3秒にインパクトを持たせることでエンゲージメントを向上
データを活用した運用改善
- 運用中のデータをもとに、入札やターゲティングを最適化する

これらを実施することで、TikTok広告の費用対効果を高めます。

TikTok広告の成功事例3選

TikTok広告は、数多くの企業が効果的に活用しているマーケティング手法です。成功事例を参考にすることで、自社の広告運用におけるヒントを得られるだけでなく、運用におけるポイントを深く理解することができます。

成功事例① 大塚製薬「ファイブミニ」

大塚製薬の「ファイブミニ」がTikTok上で若年層のユーザーを中心に話題となり、売上が急増しました。
特に、若い女性ユーザーが便秘解消やダイエット効果を期待して「ファイブミニ」を購入し、その体験をTikTokに投稿したことがきっかけで、コンビニでの1日の販売数が2倍になる現象が起こりました。
この自然発生的なバズを受けて、大塚製薬はTikTok広告の出稿を決定し、インフィード広告やサンプリングキャンペーンを展開しました。
その結果、売上の好調が続き、ハッシュタグ「#ファイブミニ」が付いた動画の視聴回数は2000万回を超えています。

@motokano._.29 最近マイブームが来てるオススメドリンクだよー！🧡#ファイブミニ #食物繊維 #PR ♬ WAVE 16bit 44.1khz – いもけんぴ堂

（参照：TikTokで若年層を購買に結び付けた大塚製薬「ファイブミニ」）

成功事例② メイベリンニューヨーク「Fit me」

メイベリンニューヨークのリキッドファンデーション「Fit me（フィットミー）」が、TikTokを活用しブランドリフト調査で33%増加し、売上も施策実施前後の2週間で二桁成長を達成、7月の売上は過去最高を記録しました。
TikTok広告を活用することで、ユーザー間の自然なコミュニケーションを促進し、商品への信頼感を高めることを目指しました。
施策の一環として、TikTokの起動画面広告枠を活用し、アジアにおける「Fit me」のグローバルアンバサダーであるK-Popグループ「ITZY」を起用した動画を配信。
この動画は、配信後数十分で多くのコメントや「いいね」を獲得し、最終的に1500万ビュー、5万4000いいね、750件のコメント、1400件のシェアを記録しました。
さらに、TikTokクリエイターとのコラボレーション投稿も実施。クリエイターが普段投稿している内容に近いコンテンツを制作することで、広告色を抑え、ユーザーからの共感と信頼を得ることに成功しました。

@saelounvlog いつもあれこれしてくれるウナが優しくて可愛い🥺 ケビン君🙋🏼▶️ @konnichiwakevin #フィットミー #ぴったり色がぴったり密着 #メイベリン #PR ♬ オリジナル楽曲 – セロウンブログ【ウナとりゅう】

（参照：UCC「#香るどブリューオーディション」開催！）

成功事例③ 花王「アタックZERO」

花王の洗濯用洗剤「アタックZERO」がTikTokを活用して730万再生、140％の広告認知を獲得。
片手で簡単に洗剤を計量できる「ワンハンドプッシュ」の特徴を、人気TikTokクリエイターのぽるぽるちゃんとのコラボレーション動画を通じて効果的に伝えました。
この動画は730万回以上再生され、広告認知度も141%向上するなど、リーチとエンゲージメントの両面で優れた成果を達成しました。
成功の背景には、主婦・ママ層のTikTokユーザーが増加していることや、広告色を抑えたオーガニックなコンテンツ制作がユーザーの共感を得たことが挙げられます。